カラメル色素(14)アメリカ、2014.9
アメリカについては、カリフォルニア週がやたらと厳しい規則を定めているという話題がありましたが、今度は米国食品医薬品庁(FDA)というところの発表です。これは、国レベルの機関ということですね。→アメリカ食品医薬品局 - Wikipedia
アメリカは各州ごとに法律が定められている聞いたことがあります(銃の所持についても各州で法律が異なる、とか)。そういう国の政府機関となると、どれぐらいの統制力があるのでしょうかね?
さて、この度の内容は「FDAがカラメル色素と4-MEIに関するQ&Aを発表」
Qをしたのが誰なのか、気になるところですが……?
Q&Aはとてもわかりやすいですが、それはこちらを参照いただければ良いので(https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04110150105)、こちらにはまとめだけ記録しておきます。
- 4-MEIとは、ある種の食品や飲料(コーヒー豆、肉など)を普通に加熱調理したときに生成される副生成物である。カラメル色素III、IVの製造時にも微量不純物として生成されるもの
- 4-MEI入り食品の摂取の危険性は差し迫ってはいない
- 4-MEIの発がん性についての研究がラットとマウスを使って行われた。マウスについて、ヒトの推定暴露量をはるかに超えるカラメル色素IIIとIV(の濃度の4-MEI)を与えるとある種の肺腫瘍発病率が上がった(ラットの2年間試験では発がん性の結論はなし)
- 食品中にカラメル色素があれば、「人工着色料」の表記あり(しかし、これはカラメル色素に限らず、さらにカラメル色素内でもIやIIの可能性もある)
- FDAは当面、4-MEIの対策を講じる予定はない。
- 4-MEIを食品から除くことは不可能。(カラメル色素の製造工程での軽減努力はやっている企業も数社ある)
- 各国の取り組みについて。
7つのQ&Aのうち、1、2、3、7はこれまで見てきた情報と同じようなものなので、特記することはありません。それ以外について、ちょっとだけ考察。
4について。
アメリカは「人工着色料」という表記のみで「カラメル色素」とまでは書いてないんですね〜😯 日本の表記として私が見たことあるのは「着色料(カラメル)」又は「カラメル色素」。アメリカよりは細かな表示になっているということですね。
5について。
対策は当面ないそうです。はい。
6について。
4-MEIを取り除くことは不可能……。最初にWikipediaで見ましたが、生成過程の謎が解けていないようですからね。発生原因が分からないものの除去は難しいということかもしれません。でも、軽減は可能とのこと。で、その努力をしている企業「も」ある。これは、そんな努力してない企業「も」あるということでしょうね。
以上、アメリカの見解まとめでした。