カラメル色素(12)、オランダ、2014.5
次はオランダ。オランダ国立公衆衛生環境研究所。「国立」とあるからには、やはり国の機関ですね。
タイトルが「食品着色料E150(カラメル色素)のより正確な暴露評価書を発表」
今、欧州内移動する製品•商品は、欧州規格が詳細に定められています。その規格に沿っているかの監視システムを開発するために行った研究に基づく研究とのことです。
まとめると次の通り。
- カラメル色素の食事経由暴露量を、食品業界が提供したデータを用いてより正確に出した。
- というのも、以前の数値(EFSAが出してた数値ってこと?)は最大使用量から推定された数値だったから。
- 調査の結果、17〜30歳についてはEFSAが出していた値よりも低いことがわかった。2〜6歳については、EFSAと同じぐらいの結果。
正直、以前の数値がカラメル最大使用量から数値を推定していたのなら、現実に見合った数値を出してきて「実際は値がもっと少ない!」というのは当たり前としか言いようがないと思うのですが。危険予防のためなら、使用可能のギリギリを探すのではなく、最大値を採用しておいてもらってもいいのですがね。
しかも、食品業界の提出したデータを基礎にしているのであれば、台湾のケース(しょう油業界)のように結局企業の意向が盛り込まれたって印象を持ってしまうように思います。
2〜6歳については以前の研究結果と変わらない……小さい子には慎重にしておくに越したことはないってこと?🤨 研究結果がオランダ語なので、原典を読むのを断念😅 なぜ小さい子が変わらなかったのかの事情がよくわかってませんので、ただの推測ですが、成人についても慎重であってほしいところです。
いずれにせよ、生物学的、化学的には意義がある研究だとは思いますが、食の安全のための基準作成という意味ではあんまり意味のなさそうな研究結果。
次。